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訃報
バス歌手 岡村喬生氏

2021年1月9日

弊社所属バス歌手の岡村喬生は、2021年1月6日慢性腎不全のため逝去いたしました(享年89)。
ここに生前のご厚誼に対し、深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます。

岡村喬生


 1931年、東京生まれ。

 新聞記者を目指して早稲田大学政治経済学部に入学したが、声が大きいのを見込まれ、大学でグリークラブに誘われたことをきっかけに歌の道に。大学卒業後、イタリアに渡り、ローマ・サンタチェチリア音楽院声楽科卒業。オペラ歌手として本格的修業に入る。1960年、戦後わずか15年という時期に、ヴィオッティ国際音楽コンクール(イタリア)声楽部門で金賞、トゥールーズ国際声楽コンクール(フランス)の第1位になる。66年、オーストリア・リンツ市立歌劇場と専属契約。以後、ケルン、キール(いずれもドイツ)の歌劇場をはじめ、ヨーロッパ各地のコンサートやオペラで20年間活躍して、79年に帰国。以後は、オペラやクラシックのみならず、ミュージカルなどにも出演。

 また、NPOみんなのオペラを主宰し、山本周五郎原作によるオリジナルオペラの創出をはじめ、オペラの大衆化に努め、近年はプッチーニの『蝶々夫人』中の日本理解をただすことに力を注いでいる。その格闘の記録『蝶々夫人は悲劇ではない~オペラ歌手岡村喬生80歳イタリアへの挑戦』が2011年秋、NHKで放映され話題となった。日伊音楽協会会長、日本点字図書館チャリティコンサート音楽監督などを務め、日本とヨーロッパの音楽を通しての国際交流にも尽力している。

 2011年、第41回プッチーニ賞受賞。日本人演出家として初の快挙である。文部大臣表彰(国際文化交流貢献)。早大芸術功労者。

 著書に「ヒゲのオタマジャクシ世界を泳ぐ」(新潮社)、「歌うオタマジャクシ世界奮泳記」(東京新聞社)、「三つの頑張らない人生」(近代文芸社)など。特定非営利活動法人/NPOみんなのオペラ・芸術総監督。

岡村喬生がライフワークにしていたシューベルトの歌曲集「冬の旅」全曲公演は、ジュネーヴ、ローマ、ケルン、ウィーンでも、個性的な歌唱で絶賛を浴びていた。(ピアノ:渡邉康雄。2014年4月12日、津田ホールにて。撮影:横谷貴一)

岡村喬生がライフワークにしていたシューベルトの歌曲集「冬の旅」全曲公演は、ジュネーヴ、ローマ、ケルン、ウィーンでも、個性的な歌唱で絶賛を浴びていた。
(ピアノ:渡邉康雄。2014年4月12日、津田ホールにて。撮影:横谷貴一)



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